会津大学のロボット技術開発事業は、浜通りの復興を目指すイノベーションコースト構想の一環として会津大学の有する研究と技術を活かしながら、県内ロボット関連企業等と連携し、一昨年から開始されました。
ロボット開発ではソフトウェアの重要性が益々高まっています。iRobot社の幹部によると、2年前には、約40%がメカニカルパート、約20%がセンサー周り、残りがソフトウェア開発という比率が現在ではロボット開発の約50%がソフトウェア開発とのことです。ロボットによっては既存のメカニカルパートの利用によってソフトウェア開発の割合は更に大きくなっていると推測されます。
ロボット関連ソフトウェアの開発は個々の企業、エンジニアの独自の開発に依存しているのが現状です。そのため、再利用が難しく、接続性も低く、むしろ最初からソフトウェアを作ったほうが早いという課題があります。「RTCライブラリふくしま」は、ロボットソフトウェアの開発基盤として成熟度が高い産総研のOpenRTM-aistを採用し、ライブラリーを会津大学の先端ICTラボ内に構築しました。ソフトウェアやインターフェースの共通化を図り、再利用を推進し、ロボット開発でのコスト削減、開発期間の短縮化、高品質化を目指します。
「RTCライブラリふくしま」を基盤に、県内企業のロボット事業化への支援、ソフトウェアの視点からロボット開発を担う人材育成を図りますので、ロボットに関心を持たれている皆さんは是非一度当ライブラリーサイトや講習会にご参加ください。

会津大学理事 岩瀬次郎