11月7日と8日に福島県南相馬市にある福島ロボットテストフィールドで,会津大学ロボット技術研修会の一環としてREL-UoA×MISORA合同性能評価試験会を開催しました。 これは2021年に延期されたワールドロボットサミット2020に出場を予定していた会津大学チームと南相馬ロボット産業協議会チームがこれまでの成果を試すために開催したもので、ワールドロボットサミット2018を参考に作成したコースで競技形式で技術を競いました。 また競技の様子はYouTubeでも配信されました。
会津大学チームのロボットは「SPIDER2020」です。4つのサブクローラを装備しており瓦礫や階段を走破することが可能です。アームは軸が多いので、細かく動かすことができます。サブクローラやアームはゲームコントローラで操作します。
南相馬ロボット産業協議会チームのロボットは「MISORA」です。南相馬ロボット産業協議会が市内の中小企業11社の技術を結集して開発したロボットで、最大の特徴はロボットのミニチュア版を使用したプライマリー/セカンダリーで操作することです。ゲームコントローラとは異なり直感的に操作が可能です。
競技は6種あり、それぞれの競技で評価する項目が異なります。ロボットの走破性や障害物を除去する能力が試されます。 ・坂道走行(MOB2:Continuous ramp) ・工場走行(MOB1:Catwalk) ・配管検査(DEX1:Meter/Valve) ・障害除去(DEX2:L-shaped obstacle) ・壁面検査(EXP1:Large-area inspection) ・狭路走行(MAN1:Negotiate) 会津大学チームは競技ごとにロボットのオペレータ(ロボットを操作する人)を変えてきたのに対して、南相馬ロボット産業協議会チームはすべての競技で同じオペレータが操作をしていました。
会津大学チームは作戦として工場走行は行わなかったようで結果は0点でした。また、狭路走行はトラブルに時間がとられて0点となっていますが、得意な競技では点数を取っています。 南相馬ロボット産業協議会チームはすべての競技でコンスタントに得点を取っています。 合計では南相馬ロボット産業協議会チームの方が高得点でした。
FSKは開催補助(審判補助、YouTube配信)で参加しました。 会津大学、南相馬の企業、ほかにも南相馬市内の高校生が見学に来ており大変盛り上がりました。競技参加者もお互いのロボットを見て、自分たちのロボットにない機能に感心しており参考になったと思います。私も審判として参加させていただき競技に対する理解が深まり良い経験になりました。当日は立ちっぱなしで足が痛くなりましたが、貴重な体験をさせていただいたと思います。