【2023年度】第9回会津大学ロボットシンポジウム
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夢見るロボット~会津大学ロボット事業PR動画~
第9回会津大学ロボットシンポジウム 開催のお知らせ
※このイベントは終了しました
【日 時】2024年3月18日(月曜日)13時00分~16時00分
【場 所】会津大学先端ICTラボ(LICTiA)、福島ロボットテストフィールド
※オンラインでの配信はございません
【内 容】
13:00 プロモーション動画「夢見るロボット」 初公開(予定)
13:05 開会あいさつ(会津大学 岩瀬 次郎 理事)
13:10 共催あいさつ(福島ロボットテストフィールド 若井 洋 副所長)
13:15 ステージⅢ研究開発概要発表(成瀬 継太郎 教授)
13:30 会津大学教員による研究発表
(渡部有隆 上級准教授、矢口勇一 上級准教授、山田竜平 准教授)
14:30 委託企業による研究成果発表
(株)東日本計算センター、(株)アイザック、アクアクルー(株)
(株)FSK、(株)日本アドシス、福島コンピューターシステム(株)
16:00 プロジェクト総括(屋代 眞 特任教授、プロジェクトマネージャ)
16:30まで、全体交流会
第9回会津大学ロボットシンポジウム当日の様子はこちらから
はじめに
会津大学 理事(産学連携担当)
岩瀬 次郎
皆さんこんにちは。
会津大学の産学連携、復興創生支援を担当しております理事の岩瀬です。
会津大学のロボット事業は、浜通りの復興を目指す福島イノベーションコースト構想の一環として、2015年から開始されました。今期は第3期(ステージIII)の締め括りの年となります。
ステージIIIは「先端ICT×ロボット」として
①会津大の持つデータベース、シミュレーションなど先端ICT技術によるロボットの高度化
②ロボット同士が情報を共有するクラウドロボティクス
③ロボットを通じて実世界とバーチャルの世界を一体化させるサイバーフィジカルシステム
これら3つをメインテーマとしています。
会津大学RTF研究センターでの、RTFを活用した研究も着実に進んでいます。
福島国際研究教育機構(F-REI)関係では、昨年度の先行研究に続き、本年度は「ロボットスマートプログラミング環境を用いたロボット開発環境と人材育成に向けた研究」が7年間にわたる本研究として採択されました。
人材育成では、「復興知事業」により浜通りでの高校生など若い方へのロボット技術やプログラミング研修も実施し、本年度はのべ400人を超える方々が受講されました。ステージIIIとしては約880人に及びます。
開発と情報交換の場として、会津ロボットデュアルウェアコミュニティ、通称ARDuCには15社、約200人の技術者に参加いただき、ロボットSWの開発コミュニティとしては日本最大です。
福島イノベーションコースト構想のロボット分野において、会津大学の得意とするICTによるロボット高度化です。
会津大学としても、今までの事業成果とロボットコミュニティをもとに、次のステージに向けても、着々と準備を進めてまいります。引き続き皆様のご支援、協業の程よろしくお願いいたします。
ステージⅢ(2021年度~2023年度)研究開発概要
プロジェクトリーダー
成瀬 継太郎 教授
【研究課題】
◎情報工学視点のロボット技術(Cloud RoboticsとDual-Space Robotics)
◎ロボット技術を通じたICTと実世界の融合であるICrT技術
◎産学連携を通じた技術研究・開発と育成
【3つのシステムを利用した研究内容】
・物理空間のデータを取得し仮想空間にモデル化
・シミュレータを活用したソフトウェア開発と試験
「サービスロボットシステム」
データ型と通信方式の定義(RDR)とシステム設計
「災害対応ロボット」
点群データとデータ型と通信方式の定義(RDR)
「遠隔IoRTシステム」
インターネット通信と通信方式の定義(RDR)とシステム設計
【研究成果と次ステージの課題】
「サービスロボットシステムの研究開発成果」
システムを停止せずに作業空間(レイアウト)の変化にオンラインで対応
「災害対応ロボットの研究開発成果」
遠隔制御でのロボット操作の簡易化とロボット3次元姿勢の理解の容易化
「遠隔IoRTシステムの研究開発」
既存のシステムの改造なし(非侵襲)にインターネット操作可能なシステム化
次のステージ4では、
「情報の集約と分散」や「分散ロボットシステムためのOSS化」などに取り組んでいきます
産学連携研究報告【教員】
効率的で信頼性のある
クラウドロボティクス環境の構築へ向けて
Cloud Robticsの応用と標準化
極限環境へ適応可能なロボット技術研究
(2021-2023)
産学連携プロジェクト報告【企業】
復興知事業 報告
会津大学ロボットクラスターでは、上記「産学連携ロボット研究開発支援事業」の他、2018年度から(公財)福島イノベーション・コースト構想推進機構の補助事業「大学等の「復興知」を活用した人材育成基盤構築事業」(=復興知事業)により、南相馬市などとの連携を図りながら、若手のロボット・ICT人材育成に取り組んできた。
実際には、Pythonなどの言語を使用したプログラミングの演習や実際のロボットを操縦する操作訓練などの講習会をメインに、地元企業やベンチャー企業の見学なども行っている。
同時に浜通りの研究機関とも協力して、南相馬を基盤としたコミュニティをつくり、復興を超えて福島県の未来を創り出すことを目指している。
◎2023年度の復興知事業 まとめはこちら https://rtc-fukushima.jp/column/6705/
2023年度まとめ
プロジェクトリーダー
屋代 眞
会津大学では福島県次世代産業課の支援を受け「産学連携ロボット研究開発支援事業」として、9年にわたり福島県を中心とした企業と共にロボット技術の研究開発を進めてまいりました。震災以降の福島の復興創生を目指し、ロボット産業とロボット人材育成を目指して活動してきております。3年毎にステージを区切って進め、本年度はステージIIIの最終年度になります。情報工学に特化した会津大学の視線からのロボット技術への取り組みを目指し、2015年からのステージIではドローンを含む災害対応ロボットを中心とし、OpenRTMというロボットの標準ソフトウェアを活用して、産業の発展に必要なソフトウェアの共通化を主なテーマに掲げて進めて来ました。その後より産業として広がりのある移動ロボットも視野に入れ、クラウドと複数ロボットの連携したロボットシステムである「クラウドロボティクス」、さらにクラウドに蓄えられたロボットデータの活用、クラウド内のバーチャルの世界とロボットの実在するリアルの世界を統合したサイバーフィジカル空間でのロボット技術の研究開発と進化を遂げ、今日に至っています。この間、本事業での成果や経験を活かして福島イノベーションコースト機構の支援による「復興知事業」、さらに国際研究教育機構の支援による「ロボット・スマートプログラミング環境」の研究へと事業としての広がりにもつながり、ロボット技術への貢献とふくしまのロボット産業発展への貢献の幅も広がってきております。また、これらの事業を通じてロボット技術に必要なハードもソフトもわかる「Dual-ware(Hardware + Software)人材」の育成にも取り組み成果を上げています。今後もこのような研究や産学連携での活動を継続・発展させながらロボット技術の発展と福島の復興創生に貢献していきたいと思っております。引き続き皆様のご支援をお願いいたします。
ARDuC(会津ロボットデュアルウェア研究会)について
2015年「RTC開発者全体会議」と称した、プロジェクトに関連する企業との情報交換会を開始した。2016年には、「RTCライブラリふくしま研究会」へと改称し、各プロジェクトの成果報告のほか視察会、講師を招聘しての勉強会などを毎月開催している。 現在は、名称を「会津ロボットデュアルウェア研究会(ARDuC=アーダック)」とし、協力企業13社と国立研究開発法人産業技術総合研究所を含めた15団体の合計62名(2024年3月現在)が所属しています。
【企業・団体】
株式会社アイザック、株式会社会津ラボ、株式会社東日本計算センター、
株式会社NTTデータNJK、株式会社FSK、ネットワンシステムズ株式会社、
株式会社日本アドシス、アクアクルー株式会社、株式会社メカテック、
TIS株式会社、福島コンピューターシステム株式会社、株式会社GClue、
株式会社コレオノイド、国立研究開発法人産業技術総合研究所、
公立大学法人会津大学